エリック・ホグランのガラス

デザイナー
出典:ファッションプレス
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ERIK HOGLUND|エリック・ホグラン(1932-1998)


スウェーデン海軍の軍港として知られる港町カールスクローナにて生まれる。北欧を代表するガラス作家。

幼い頃から活発でスポーツが得意であったホグランは12歳の時に心臓病と糖尿病を患います。そのため大好きなスポーツを諦めなければならず、画家を目指すことになります。

しかし当時も画家だけで生計を立てていくことは難しく、美術の教師を目指します。しかし、美術の教師になるという選択に対して、自身納得がいかず、生活をしていくために、1953年ガラス工房、BODA社(現在のコスタ・ボダ)に就職。

BODA社に就職したホグランは、他のガラス作家とは異なるプリミティブなモチーフや、手仕事の跡を残すようにぼってりとした、肉厚なガラス、気泡の入ったガラスなど独特な作風で、ガラス工芸に新しい時代を築いていく。

ベース 出典:elephant HP

デキャンタ 出典:elephant HP

灰皿 出典:elephant HP

シャンデリア 出典:elephant HP

気泡の入ったガラスは、スピリッツ(お酒)を入れていた古いボトルやムラーノガラスからの影響があったと言われている。気泡をガラスに入れるために、当初はジャガイモを使っていたが、うまく良い気泡がでないため、オガクズを混ぜるなど、ガラスに対して研究熱心であった。

またプリミティブなモチーフは子供の頃、出会った動物や、クレタ島の文化、骨董、中南米のフォークアートから得られるインスピレーションから生まれたものである。

当初ホグランの独特な作風は職人をはじめ、販売店や消費者になかなか受け入れられなかった。

しかしホグランのモノづくりへの情熱や努力、そして何よりも作品の美しさで、彼らの信頼を勝ち取っていくことになる。

そして1957年には、北欧のデザイナーを対象とするもっとも権威のある「ルニング賞」を25歳という若さで受賞。同賞の受賞者にはウェグナー、タピオ・ヴィルカラ、カイ・フランク、ティモ・サルパネヴァなど錚々たるメンバーが選ばれているが、ホグランが最年少での受賞である。

BODA社退社後の1973年以降は、アーティストとしての活動を主とし、PUKEBERG、Pilchuck Glass Schoolなどを経て、80年代後半はStudioglass Stromshyttanで98年に亡くなるまで活動を続ける。

独特なホグランの作風の源泉は過去の体験や骨董品、フォークアートなどさまざまなものからインスピレーションを得るとともに、残っているものだけで15000枚という膨大なスケッチから生まれたと言われている。

ホグランの奥様イングリッドさんによると、ホグランは毎日スケッチブックを持ち歩いて、日常の出来事をいつもスケッチしていたそう。

そんなホグランの作品。北欧系のヴィンテージショップや、展覧会で出会うことができます。是非手にとってその存在感を感じてみてください。

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