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イタリアのアーティストであり、デザイナーであったブルーノムナーリ。
10代の終わり頃、伝統的な表現を否定し、新時代の美術を想像しようという前衛芸術運動の「未来派」と出会う。

イタリアの未来派の一員として活動し、同展覧会のタイトルにもある、代表作「役に立たない機械」など数々の作品を発表する。

役に立たない機械 出典:世田谷美術館HP
一方でデザイナーとしては1954年 第1回コンパッソ・ドーロ(ジオ・ポンティ発案、イタリアデザインの向上とプロモーションのために設立された世界初の工業デザイン賞)を、フォームラバーに針金を入れたプロダクト「ZIZI」が獲得。

Zizi 出典:クワノトレーディングHP
「設計エンジニアが橋を作るように各々の物、各々の機能に適切なマテリアルを与える」というデザイン理念のもと、アルミ板を曲げ、四角プラスチックのケースにはめ込んだシンプルな灰皿「CUBO」。

CUBO 出典:WEBO
伸縮性のある素材と大きさの異なるリングによって造られる美しい彫刻的な造形と折りたためる特性を活かしたパッケージによって輸送コストを抑えるというデザインアプローチをおこなった「FALKLAND」

FLKLAND 出典:WEBO
ガラスの筒、キャンドルを吊り下げる金属パーツ、溶けたロウを受け止める金属のカップ、ススよけのガラスというシンプルな要素で構成されたミニマリズムを体現したキャンドル「STROMBOLI」など優れたデザインも多く残している。

STROMBOLI 出典:WEBO
晩年は多くの絵本や子供のためのワークショップに力を注ぐなど、造形教育にも力を注いだ。
初期の未来派の時代の絵画から、晩年の絵本原画、数々のデザイン作品まで日本初公開となるイタリアのコレクションを多数加えた約300点の作品が並び、ムナーリの活動の全容を知ることができる展覧会。
詳細
世田谷美術館
会期:2019年1月27日(日)まで
時間:午前10時から午後6時(入場は午後5時30分)
休館:月曜日
観覧料:一般1000円
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